クラシック音楽掲示板


目次
過去記事 <<(全1000件)>>

From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/27 00:37

ややっ、やられた〜(^^;

skunjp さん

>10.イタリア協奏曲
     グールド(ピアノと指揮)  でっか〜?

実は僕も大トリには「グールドのイタ協」をもっていくつもりでした。
(最初からそのつもりでした・・・笑)

それにしても、この>グールド(ピアノと指揮)<って
えらい洒落が利いとりまんナ〜。

さて気を取り直して(動揺を押さえて)僕の方はまだ道半ばの5曲目
ここは・・・

●J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲(BWV1042)
     ムターちゃん&アッカルド+イギリス室内管 

と行きましょう♪ 

ムター19歳の時の録音ですが、とてもティーン・エイジャーが
弾いているとは思えない演奏です。
特に第2楽章の優美なアダージオなんか、色気たっぷりですよね。

うん、ムターちゃんったら・・・おませさんなんだから、もう(曝)



From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/26 16:57

協奏曲名曲名演 < Last >

お待ちかね!
Skunjpのちょっと気になる協奏曲名曲名演もいよいよ、No.9、10
になりました。

・・・え、誰も待ってない? 失礼しました。(-_-;)


というわけで、ひっそりと発表いたします。


9.バッハ/ピアノ協奏曲No.1
   リパッティ/ベイヌム/ロイヤル・コンセルトヘボウO

EMIの古い録音のリマスタリングです。でもなぜかステレオ録音!?
非常に格調高く玲瓏とした演奏。みずみずしい感情の発露があるのに、形が全く崩れていない。いつまでも聴いていたくなる不思議な演奏です。

リパッティには、吉田秀和さんも褒めたパルティータNo.1の名演が
あるようですが、僕はあまりピンとこなかった。
しかし最近わかったのですが、リパッティのパルティータNo.1には
ブザンソン告別演奏会のものもあり、吉田さんが褒めているのはこちら
の方だった!・・・


10.イタリア協奏曲
     グールド(ピアノと指揮)/オーケストラなし

あはは、これを冗談と取るか本気と取るかで、あなたの「何、これ」度
が決まるのです。・・・(まだ言ってる(^^;;) 

グールドの桁外れの天才性をひしひしと感じさせられる今日この頃。

・・・とはいえ、大きな事は言えない。

何を隠そう昔この僕は、グールドの米コロンビア盤バッハセットを売り
飛ばした前科があるのです。「何、これ!」とは言いませんでしたが、
何となく違和感が募っていたところに金欠病が発症したので・・・(^^;;

From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/26 16:29

リヒターとリリング

皆さん、こんにちは。

さて、最近聴いているリリングのヨハネですが、これは非常に興味深い
素晴らしい演奏ですねー。

昔のリリングとはスタイルが全然違います。
たとえば、リリングの70年代のカンタータ全集は、新しいバッハ学を
反映しながらも、伝統的なドイツ奏法を色濃く残しています。
それがリリングの信仰者としての姿勢と相まって、素朴で日常的な、
しかしそれゆえに、バッハのゆるぎない信仰に裏打ちされた真摯な音楽
として表現されており、それはそれで実に感銘深い演奏です。

そのリリングは80年代から大変身するんですねー。
これはたぶん、ピリオド楽器奏法と当時の演奏様式の研究の結果でしょう。

フレージングは簡潔に短くなり、アーティキュレーションがよりはっき
りとしてきます。しかし、これが現代楽器によってなされている点を見
ると、リリングの古楽派研究は、当時の様式の再現ではなく、あくまで
現代に生きるリリング本人がバッハをどう感ずるか、という方向性なの
でしょう。

ですからピリオド楽器による軽さや透明感は薄く、現代楽器による古楽
奏法にありがちな、どこか力ずくの部分も感じるとはいえ、全体には迫
力と活気に満ちた、ぶ厚く濃いメッセージ性を有するという意味で、
長所の方をより強く感じます。

それは、古色蒼然たる伝統芸とは無縁でありながら、しかも中途半端な
現代楽器による古楽奏法とも隔絶した、非常に音楽的バランスに優れ
た演奏スタイルだと思います。

奏者に若手が多いんでしょうか、演奏の技術、アンサンブルともに目覚
ましく洗練され、スタイリッシュになっています。その点、以前の、
ほのぼのとしたひたむきさ、といったものは後退していますが、それは
「ないものねだり」でしょう。

ヨハネ受難曲も、非常にスタイリッシュで美しく、それにリリング独特
の力感に古楽派的推進力が加味されて、とても聴き応えのある演奏にな
っています。

ただし、演奏の雰囲気はリヒターのような極彩色の劇的な方向ではな
く、ドラマティックであってもどこか学究的な地味な客観性を残して
いますので、リヒターがドラクロアの油絵だとしたら、リリングは聖堂
の壁に彩色されたテンペラ画にたとえられると思います。

リリングのヨハネの学究的(マニアック?)なところは、3枚目のおま
けCDで、第2版、第3版などの他版の楽曲が録音されており、ブック
レットの表示に従って組み合わせて聴くと、他版が聴けるようになって
います。

>ペーター・ノイマン、コレギウム・カルトジアヌム、ケルン室内合唱
 団のディスクを夢中で集めましたが、すばらしい演奏ですね。独唱
 も、バルバラ・シュリックや、アグネス・メロン、クリストフ・プレ
 ガルティエンなど、錚々たるメンバーです。

アマデオさん、ペーター・ノイマンは確かヨハネ受難曲も入れているよ
うですね。この辺も気になります。

※先ほど外出したおり、Rファンでロ短調ミサをゲットしました。
 演奏はヒコックス/コレギウム・ムジクム90(シャンドス)
 アージェンタ、ヴァコーが歌っています。僕は両人のファンなので
 す。
 ヒコックスは古楽派の指揮者ですが、まだ聴いたことがないので、
 これも楽しみですねー。 (中古2枚組1200円)


From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/25 17:57

ちょびっとご挨拶

kuzunohaさん、Musica Alta Ripaは興味があります。
今度検討します。

montさん、ライヒェンバークですか。味のある良いオーボエですね。
この人は確か夭逝したのですね。

さて、僕は昨日、リリングのヨハネを聴きました。
リヒターが油絵だとしたら、リリングはテンペラ画かな・・・

では。。。\(^o^)/



From 葛の葉( Mail ) To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/24 21:31

Musica Alta Ripa

バッハの協奏曲のCDを5枚出しています。
MDGでSolo Concertos Vol.1-Vol.5が、一時セットで売り出されました。
いわゆる古楽器による演奏です。

このCDの特徴はいくらでもあげられますが、細かいことは無視しても、とにかく和音がきれいなのです。

どんなにすばらしい曲でも、何十回何百回と聞いてくると、だんだん澱のようなものがたまってきて、
だんだん聞く気が薄れていく場合があると思います。

このCDは、そんな澱のようなものをきれいに流し去って、初めてバッハを聞いたような気持ちにさせる演奏でした。

From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/24 11:08

バッハの協奏曲 トップバッターは・・・

いよいよバッハの協奏曲からのチョイスに入ります。
そこでまず一番手は、

●オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 BWV1060R

初っ端にskunjp さんが挙げておられた(かぶった)ようですが、

これは後に2台のチェンバロ協奏曲BWV1060として編曲され、後世そちら
の方が有名ですが、でもやはり原曲(ObとVn)が一番だと思います。
冒頭のリトルネッロ主題は、心なしかマタイの第42曲のバスアリア
「私のイエスを返せ」の旋律にどことなく似ているのも良いですね〜。
第2楽章のカンタービレ主題のフーガ的展開もまったく見事の一語。
第3楽章の堂々としたリトルネッロの再現による締めも実に立派です。

演奏については
skunjp さんの「ベルリン・バロック・ゾリステン」から少し視点を変えて
僕は古楽からの推薦にします。
ピノックとイングリッシュ・コンソート(Ob.はライヒェンバーグ)
アルヒーフから出ていますが、今日こういった芸術的恩恵を受けることが
できるのは、本当に古楽運動によるすぐれた成果であると言えましょう。


それから既出のオーボエ協の演奏についてですが

ホリガー&イムジチにしようか、シェレンベルガー&イタリア合奏団に
するか激しく悩むところではありますが、僕的な好みとして後者を推します。

但し、マルチェッロのオーボエ協奏曲(ニ短調)に関してここは一番、
ミカラ・ペトリの「リコーダー協奏曲」で行きましょう。
無論、ペトリ版のトランスクリプトですが、以外や有線などで良く
流れており、隠れたポピュラー盤といえます。

さらに、名演という観点からいえば、グールドのBWV974を挙げておきます。
何せこればかりは、僕的に絶対に外す訳にはいきません(←力が入っている)
ダブルブッキングどころか、トリプルブッキングになってしまいますが、
名演についての情報交換(紹介)という掲示板の役割や本質を考えれば、
ここでの沈黙は反って罪悪と言えましょう。(笑)


From アマデオ( Mail ) To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/23 20:39

鹿児島は快晴でした

 junさん、奈良をまわられるとは、いい休日ですね。
関西にいたころは、よく奈良や京都をまわっていました。明日香村は行ったことがないです。
行ってみたいですね。
 みなさん、こんばんは。鹿児島の休日は、南国らしく、花を見に行って来るというものでした。
フラワーパーク鹿児島というところがあって、植物園なんですが、ここがなかなかいいんです。
秋なのに、花が咲き乱れ、空気はうまく、海はきれい。開聞岳もよく見えて、空が広い。
ゆっくり散策して、リフレッシュできました。
 さて、今日は、朝からモーツアルトがザルツブルグ時代に作っていたミサ曲を何曲か聴きました。
聴いたのは、K49,65,140,192,220あたりです。モーツアルト10代前半から後半にかけて、
220は、20代に入っているかな、どれもすばらしいですが、10代後半の成熟度は驚くばかりです。
大学時代にペーター・ノイマン、コレギウム・カルトジアヌム、ケルン室内合唱団のディスクを
夢中で集めましたが、すばらしい演奏ですね。独唱も、バルバラ・シュリックや、アグネス・メロン、
クリストフ・プレガルティエンなど、錚々たるメンバーです。
 やはり僕はモーツアルトが好きなんだなあと、改めて思いました。今日は、バッハを聴いておりません。
昨日は、BCJのマタイを聴きました。緊張感と暖かさの両立した、精神的に深い演奏だと感じました。
やはり、鈴木雅明氏はすばらしい音楽家です。
 いや、色々と徒然に書いてしまいました。これにて失礼します。

From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/23 19:11

紙ジャケ・・・違うじゃけ!

junさん、いい休日を過ごされましたね。

奈良といえば、柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺、という有名な俳句
が浮かびますが・・・ 

奈良は独特の雰囲気がありますね。
京都よりももっと落ち着いて、ほのぼのした情緒があります。
大学時代は京都でしたので、よく奈良まで足を伸ばして散策した
ものです。
明日香村は行った事がないですねー。

それにしても最近急に寒いです。
今日もとっても寒かった。
明日、24日は12月中旬の陽気だそうです。

montさん、

>グールドって晩年には、ほとんどピアニズムとは決別しているで
 しょう?時期的にはそうですねー、トッカータ集やプレリュードと小
 フーガを出した頃にはもうピアニスティックなものは鳴りをひそめ
 てしまってる。

なるほど、晩年のグールドはピアニズムとは決別していると・・・!
そういえば、グールドはヘンデルの組曲でチェンバロを弾いたり、
フーガの技法ではオルガンを弾いたりしていますが、このような試み
は、ピアノに完全に満足していれば出てこなかったのでしょうね。

ピアノという楽器を超えた所で、音楽が鳴っているのでしょう。
だからコンサートをドロップアウトしたのも理解できる。
ピアノを越えた理想の響きが頭の中に鳴っているのに、コンンサート
ピアニストとして、のうのうと生活するわけにはいかなかった、
・・・のでは。

これと似た例はフルーティストにもあります。
あのグラーフがそうです。
グラーフはカザルスのチェロに衝撃を受けて以来、いつも、カザルス
ならどう吹くだろうと考えながらフルート吹くようになり、その結果、
常にフルートの限界に悩む結果になったとか。
あの人のフルートは低音が充実しきっており、見事なものですが、
あまりに重過ぎると否定的な人も居ますね。

さて、先日、グールドのパルティータとトッカータの紙ジャケ盤を安く
手に入れました。やはり通常盤と比べて微妙に音が違うような気が
します。ほとんど同じ録音で、まあ区別はつかないんですが、紙ジャケ
のほうを聴いていると、「いい音だなー」といつまでも聴いていたくな
るのです。
グールドはほとんど揃えたのに、こまるーと思っています。

改めて聴くグールドの、たとえばパルティータNo4に感動しました。


From http://goo.gaiax.com/home/juncoop/main To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/22 20:44

今日の音楽

皆さん、こんばんは、寒くなりましたね。いかがお過ごしですか?

今日は、奈良県 明日香村の飛鳥周辺へ散策へ行きました。

石舞台古墳と高松塚古墳は、以前見に行きましたので、今回は省略しまして、近畿日本鉄道、吉野線の飛鳥駅へ下車。

@吉備姫王墓の猿石4体→A鬼の雪隠B鬼の俎板→C亀石→D川原寺跡→E橘寺と二面石→F酒船石→G飛鳥寺大仏→H蘇我入鹿首塚→I飛鳥資料館→帰路

まあこんな感じでして、飛鳥時代の遺跡や遺構などいろいろと楽しめました。ただ寒かったどすえ。
吉備姫王墓の4体の猿石はとても面白く、亀石や二面石、酒船石など謎の石像がありまして、これも古代の謎ミステリーですね。
飛鳥大仏はやはり最古の大仏でありまして、古代ギリシャ彫刻のアルカイックスマイルの影響があり、口元がニヤケてました。
1日で飛鳥を廻るのはやはり無理がありまして、やはり1泊は泊まって観光したほうがいいかも。しかも我々は徒歩でしたので、やはりレンタサイクル1日1000円か、周遊バス1日乗り放題650円を使ったほうがいいかもしれませんね。でも健康の事を考えると散歩するほうがいいかもしれません。


【今日の音楽】


●L.モーツアルト/そり滑り

クルト・レーデル指揮ミュンヘン・プロアルテ管弦楽団

70年代/エラート

そろそろ冬に近づきますと、こういう季節を感じさせる音楽もよいですね。そり滑りの音楽だけに、オーケストラといくつかの鈴を鳴らして演奏されまして、とてもホットになる音楽であります。どちらかというと、管弦楽組曲という感じの音楽です。



From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/22 09:11

グールド≠ピアニスト論

いやあ含蓄だなんて、そんな大げさなものじゃありません。
グールドって晩年には、ほとんどピアニズムとは決別しているでしょう?
時期的にはそうですねー、トッカータ集やプレリュードと小フーガを
出した頃にはもうピアニスティックなものは鳴りをひそめてしまってる。

例えば平均律の1巻と2巻とを比べても、その変化がほんの少しですが
窺い知ることが出来ると思います。1巻ではまだ、しかし2巻ではもう・・


いろいろと巷間では解説されてしまっているようですが、
この人がピアノを選択したのも、別にその音色に惹かれてのことではなく、
たとえばチェンバロの場合だと、アーティキュレーションのコントロールが
直接タッチの加減(操作)ではなく、多くをレジスターに依存してしまう。

グールドはご存知のように、出来るなら音楽表現に絡む全ての部分を
楽器の機能ではなく、自分の意思と肉体で制御したかった。
(タッチの即応性を得るためには、ピアノを壊すほどに改造したり・・・)

その為の手段として、ピアノが今の時点で自分に一番適していると判断した。
もちろんポリフォニーとホモフォニーが高度に一体化した、バッハを弾くに
最適な楽器であるとも判断した訳ですね。

僕は晩年のグールドはすでにピアニストを超越したという意味で
「ピアノ弾き」である(にすぎない)と思っています。
(↑自分なりに、最高のピアニストに対する称号のつもりです)

From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/21 23:30

協奏曲の歴史ですか?う〜ん :-)

皆さん、こんにちは。

一週間、お仕事ご苦労様でした。

さて、協奏曲の件、僕も仕事しながら頭のどこかで考えていますねー。(^^;)

アマデオさんはさすがにピリオド楽器オンパレードですね。
モーツァルト/クラリネット協奏曲はアントニー・ペイでしょうか。
これは目からウロコものですね。
ただしホルン協奏曲だったら、僕はベーム盤のヘーグナーが
好きですねー。(風邪お大事に。僕も今日はあぶない・・・)

というわけで・・・・

5.モーツァルト/ホルン協奏曲
      ヘーグナー/ベーム指揮/VPO

この演奏の魅力は何と言ってもウィーン風であることに尽きます。
ヘーグナーのF管ウィンナホルンは、アルプスにこだまするあの
アルペンホルンそっくりの音で、スケールがややもったり動くのも
かえって味わいを増しています。とびっきりくつろげる一枚。

6.モーツァルト/ピアノ協奏曲No15、16、17、18
      ペライヤ/イギリス室内O

まとめてあげるのは反則かもしれませんが、このあたりのあまり
有名でないPコンも、とても素敵で魅力があります。
ペライヤのピアノは、もたれずにスッキリと流れる清流の趣。
特に緩徐楽章は、初夏の夕べの雰囲気。

7.モーツァルト/ピアノ協奏曲No23
      ゼルキン/アバド/ロンドンS

言わずとしれた名曲。
この曲だったら、他に沢山の名演がありますが、あえてゼルキンを
あげます。
これは割と最近良さがわかった演奏です。
昔はいくらなんでもここまで流れないと・・・と思っていたのですが、
そうではない、これは消え去ってしまう音楽への「哀惜」なのです。
それが理解できる年になったんだなー、としばしの感慨。

8.モーツァルト/ピアノ協奏曲No27
      ギレリス/ベーム/VPO

これは僕的に究極です。
力が抜けきっていながら強さと深さがある。
どこまでも美しい音なのに真実がある。


montさん、協奏曲の起源ですか・・・
僕もあまり詳しくないので、知っている方にお聞きしたいですね。

僕の知っている範囲では・・・
協奏曲様式はバロック時代に生まれた独特の様式で、声楽と
器楽がテーマを対比させながら協奏するんですが、17世紀
ドイツのザムエル・シャイトが書いた教会コンツェルトなんて、
典型的な例ですね。(フレーミヒ盤が古雅で良いです)

17世紀も後半になると、次第に声楽パートが器楽に置き換え
られて、合奏協奏曲を形成します。弦合奏とソロ集団が丁々
発止に渡り合うこの様式はコレッリが確立したとか。
(合奏協奏曲Op6 クイケンが際だった様式美、イタリア合奏
 団は艶やかで豊か)

そして、17世紀もおしつまった頃、ソロ集団が本当のソロになり
ます。ヴァイオリン独奏協奏曲を初めて書いたのはジュゼッペ・
トレルリと言われています。

※第九の件です。
 僕は第九の時、たいていピッコロを担当していましたので、第4楽章は
 例の「マーチ」が結構緊張ものでした。
 リズム感と弱音のコントロールが超難しかった。
 しかし、第九の第3楽章は神がかった美しさですね。

あすから3連休・・・イヤッホー(^^)/

From アマデオ( Mail ) To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/21 22:00

最近風邪で・・・

 みなさん、ご無沙汰です。最近風邪で体調が優れませんが、いよいよ
コンチェルトの出番ということで、書き込んでみます。先日は、マタイ
のお話しとか、グールドの話題とか、色々興味深かったのですが、こち
らは不勉強のため書き込むことも出来ず、ひたすら、なるほど、と感心しておりました。またまた10曲いかないかも知れませんが、書き込ん
でみます。

○モーツアルト ホルン協奏曲1番〜4番
 ロウエル・グリアー(?)、アメリカのバロックオケ(ごめんなさ
 い、今取りに行けない。)ハルモニアムンディ・フランス
○モーツアルト ピアノ協奏曲26番「戴冠式」
 レヴィン、ホグウッド、アカデミーオブエンシェントミュージック
             オワゾリール
 (モーツアルト所有のピアノで演奏しています。)
○モーツアルト バイオリン協奏曲第5番
 寺神戸亮、シギスヴァルド・クイケン、ラ・プティット・バンド
             ドイツ・ハルモニア・ムンディ
○モーツアルト クラリネット協奏曲
 独奏者忘れた ホグウッ、アカデミーオブエンシェントミュージック
             オワゾリール
○モーツアルト シンフォニア・コンチェルタンテ
 寺神戸亮、シギスヴァルド・クイケン、ラ・プティット・バンド
             デンオン・アリアーレ
○モーツアルト ファゴット協奏曲
 ダニー・ボンド、ホグウッド、アカデミーオブエンシェントミュージック
             オワゾリール
○バッハ    二つのバイオリンのための協奏曲
 寺神戸亮、若松夏美、BCJ、鈴木雅明
             BISでした

今日の所は、モーツアルト固め打ちで行きます。また続きを出しますね。

From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/20 20:42

雑感・快感・超鈍感

皆さん、こんばんわ。

協奏曲のチョイスに悩んで仕事が手につかないmont_54 です。


交響楽はハイドンに始まるとの通説もあり、比較的選択の範囲が絞り易い
のですが、ことコンチェルティーノに関してはずいぶんと歴史も古くて、
個人的には合奏協奏曲(コンチェルトグロッソでしたっけ)を初めとする
バロック期の作品群に一日の長を感じてなりません。

どなたか、この辺の歴史に詳しい方の解説が頂ければ嬉しいのですが。

ついでに言うと、
交響曲もハイドン〜モーツァルト〜ベートーベン辺りの創成期においてさえ
著しい(劇的な)変化が見られると思います。
モーちゃんは何といってもコントラバスの使い方で革新的な役割を果たし、
ベーやんはベーやんでティンパニの活用法に革命をもたらしましたよね。
管楽器の多管編成で今日の大音量化の先駆けとなったのはベルリオーズかな?
(つまり交響曲の発展の歴史は私の個人嗜好に完全に逆行してます・・・笑)

その点、協奏曲はもっと複雑な変遷を辿ってきているように思います。

蛇足ではありますが、
ハイドンの交響曲を解析したければ彼のPfソナタを聴くのがよろしいかと、
それもグールドの演奏などではなく、バックハウスが適当かと思われます。
(以前、あれを大音量で聴いて、耳を痛めた経験が・・・曝)


僕にしては珍しく真面目な書き込みになってしまいました。
こう言う時に限ってよくヘマをする(言う)んですよね(^^々



それにつけても・・・

声楽って、つくづく「ほんまに大変な商売やなあ」と思います。
言わば、楽器=肉体(臓器)ですからね〜。
ごまかしが利かない上に、聴く側からみると一番目立つポジション。
(それだけにやり甲斐があるとも言えるのでしょうが・・・)

以前、本か何かで読んだ面白い話を思い出しました。
とあるオケマンの告白に曰く。
「毎年暮になると第9の演奏会がありますが、そこで良く見ていると
わかるのですが、第三楽章が終わった途端にオケの団員って誰もが皆
一仕事を終えたような安堵の表情をしている。それもそのはず、その後
残っている(最終楽章)のは伴奏というお仕事だけ。」

この人が言いたかったのは「ヨーするに楽器演奏とは言え、たとえ
それが如何な名演であろうとも、しょせん人間の声に敵うはずがない」
と言う事。

私、ナルホド、ナルホドと痛く感心した次第であります。


先日はリヒターのマタイ(二回目)に、イチャモンをつけてしまった
私ですが、考えようによっては、こんなのザルツブルグのグー太郎の
ミスタッチの多さに比べれば、何のことはないのかも・・・(^^;

とにかく期待が大きかったが故に「何、これ?」度も高かったみたい。
デス。。。


From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/20 18:09

僕の好きな協奏曲CD

さあてまた、面白くなりそうですね。協奏曲シリーズ!

・・・先日の2点に続き、今日はさらに2点をアップします。


3.ハイドン/ピアノ協奏曲ニ長調

   アルゲリッチ(指揮、ピアノ)ロンドンシンフォニエッタ

これは胸のすくような名演です。
スピード感と高い完成度が両立。それに何とも言えない色気が
あります。
指揮者としても凄い。まあ、コンマスの功績が半分でしょうが。
カップリングのベートーヴェンNo2も超名演!


4.バッハ/フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための
      三重奏曲BWV1044

    ベルリン古楽アカデミー
    
これも実に目の醒めるように爽快な演奏です。
旧東独の伝統と先端性がうまくミックス。
この曲は名曲だと思いますが、いい演奏が少ないですね。
コレギウムアウレウム、MAKなどは名演ですが。


juncoopさん、

●バッハ/チェンバロ協奏曲第1番
グールド(P)コロンビア交響楽団

これは良いチョイスですよね。
僕はオケがいまひとつなので売ってしまった!
全くアホタレです。 (-_-;)

●ヘンデル/合奏協奏曲作品6
リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団

全く同感。これをアルヒーフが廃盤のままにしているのは
犯罪行為であります。 (~_~メ)

●マンフレディーニ/クリスマス協奏曲
カラヤン指揮ベルリン・フィル

僕はイタリア合奏団の「クリスマス協奏曲集」が好きですね。

●ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品3−9
アーヨ(VN)イ・ムジチ合奏団

渋いチョイスですが、賛成! \(^o^)/



montさん、

マタイ熱で一日仕事をリタイア?
そして、グールドを堪能?

う〜ん、許せないと言うか、うらやましいと言うか。

しかし、montさんにグールド&バッハの未聴盤があるとは意外でした。
それぞれ2、3組持ってらっしゃると思ってました。(^^;;

>思うに「59年当時、間違いなく彼はピアニストであった」←だなんて、
褒めているんだか、貶してしるんだか、自分でも良く分からない。(^^ゞ

う〜ん、これは含蓄の深い言葉ですねー。
じっくり考えてみよう。


>だいたいライブでこれだけの演奏が出来る事自体が奇跡。(信じられない)
この自然な表現力と集中力の高さ。自己実現のエネルギーは何処から?
「アンタ、なんでコンサートを捨てたの?」
思わず叫びたくなりますが、まー、それもグー太郎の勝手でしょう。

それだけの集中力を維持するのは、並大抵の神経疲労度ではなかった、
ということかもしれませんね。だからドロップアウトした?


※グールドCDの音質のことで以前から思っていたことですが、
 ソニーの盤より、紙ジャケ盤(米コロンビア)のほうが音が
 良くないですか?・・・何かそんな感じがする。



To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/19 19:51

「古今の協奏曲・名曲名演10選」

皆さん、こんばんわ。

前回、管弦楽編をやりましたところ、不評なのか、あまり皆さんに賛同していただけなかったのですが、協奏曲を続いてやりましようかね!!

juncoopの場合

●バッハ/ブランデンブルク協奏曲
コレギウムアウレウム合奏団、コッホ指揮ベルリン室内管弦楽団

●バッハ/チェンバロ協奏曲第1番
グールド(P)コロンビア交響楽団

●テレマン/ヴィオラ協奏曲ト長調
マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン〜

●ヘンデル/合奏協奏曲作品6
リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団

●マンフレディーニ/クリスマス協奏曲
カラヤン指揮ベルリン・フィル

●アルビノーニ/オーボェ協奏曲作品9−2
ホリガー(ob)イ・ムジチ合奏団

●ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品3−9
アーヨ(VN)イ・ムジチ合奏団

●モーツアルト/クラリネット協奏曲
ランスロ(CL)パイヤール室内管弦楽団

●モーツアルト/ヴァイオリン協奏曲第5番
シェリング(VN)ニューフィルハーモニー管弦楽団

●モーツアルト/ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲
ベーム指揮ベルリン・フィル

●ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
アシュケナージ(P)ショルティ指揮シカゴ交響楽団

●ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
シェリング(VN)シュミット=イッセルシュテット指揮ロンドン交響楽団

●メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
スターン(VN)オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団

●グリーグ/ピアノ協奏曲イ短調
まだまだ満足出来る演奏には巡り合っていない。

●ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
リヒテル(P)ワルシャワ・フィル

●チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
スターン(VN)オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団

●シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
ズーカーマン(VN)バレンボイム指揮シカゴ交響楽団


有名な曲ばかりですが、私はこんな感じですね。



【今日の音楽】


●ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」

カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団

1983年LIVE

やっと手に入れました!!もともとお父さんのエーリッヒ・クライバーのモノラル時代のアムステルダム・コンセルトヘボウの演奏が名盤だけに、楽しみにしていた1枚。しかも4番のライヴ盤がかなり驚嘆しましたので、この6番は一体どんな演奏なのかと思っていたのですが、意外と優しい雰囲気の演奏ですね。ところが嵐の場面はやはり凄まじい!!
これから聞込みたいと思います。




From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/19 12:06

ザルツブルグ・ライブ!

皆さんこんにちわ〜。私にしては珍しく平日の日勤?
実は体調が悪く(マタイ熱のせい?)、今日は一日仕事をリタイア。
たまにはいいでしょ? 本当の理由・・・というか、
そのお陰でというか、昨日買ってきたグールドのザルツブルグ・ライブを
たっぷりと堪能しております・・・・(万歳!)

今まで81年盤を聴くのに忙しかったのと、「楽しみをとっておきたい」
というセコい気持ちもあり、手出しを控えておりました。
でも、グールド&バッハの未聴盤を買うのも何年ぶりでしょう?
久しぶりに胸のトキメキを覚えました(笑)

グールドの嫌いなライブということもあり、ちょっとドキドキでしたが、
いやあーホンマこの人、僕を裏切ってはくれませんね〜♪

信じられないリズム感。例えばフランス風序曲の入った第16変奏など
前半で思いっきり走り出すんです。「おい、おい、一体どーなるんだ?」
と心配していると、前半の終わり近くで一度大きくうねったかと思うと、
そのままの速度で後半のフゲッタ(の高速安定走行)へ繋げる。
ナルホド、これが目的だったのね。

第25変奏なんかいいですよー。センスだけで弾いているみたいですが、
それが良く曲の素朴さを表現しており、81年盤より作為性が少ない。

思うに「59年当時、間違いなく彼はピアニストであった」←だなんて、
褒めているんだか、貶してしるんだか、自分でも良く分からない。(^^ゞ

カップリングされている3声インヴェンション(いわゆるシンフォニア)
こちらはモスクワ・ライブですが、これも良いです。(ただし音響は最悪)

だいたいライブでこれだけの演奏が出来る事自体が奇跡。(信じられない)
この自然な表現力と集中力の高さ。自己実現のエネルギーは何処から?

「アンタ、なんでコンサートを捨てたの?」
思わず叫びたくなりますが、まー、それもグー太郎の勝手でしょう。

だからという訳ではありませんが、好きなCDを買い漁るのは僕の勝手。
(何せ輸入盤で¥1390ですもの)


skunjp さん、今度は協奏曲ですかい?
難しいですよー、いろいろタイプ(種類)がありますから・・・(泣)
バッハの中から選ぶのだって悩みます。

とりあえずバッハ以外で思いつく(有名な)ところで、

●コレッリ:クリスマス協奏曲 ト短調

これぞイタリアン・バロックの粋。現代においてもまったく色褪せしない
戦慄と安寧のハイブリッドなパフォーマンス(何のこっちゃい?)

●アルビノーニ:5声の協奏曲(ob協奏曲)ト短調

哀愁と気品の漂う第1楽章、清楚に流れるオーボエの美音が魅力の第2楽章
第1楽章の再来を思わせる華麗な第3楽章。

●A・マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調

吾等が楽長も惚れた?ご存知BWV974の原曲、第2楽章の美しさは筆舌に
尽くしがたいですね。

ほらね、もう3つもいってしまった。(しかもオーボエ協が2曲も入って)
これから先どうやって収拾をつければ良いのやら・・・・(−−;


葛の葉さん、
せっかく教えていただいたBWV1083ですが、昨日寄ったレコード屋では
残念ながら見つけられませんでした。
注文取り寄せという方法もありますが、でもまあ、ゆっくり捜します。


From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/18 16:37

「古今の協奏曲・名曲名演10選」?

juncoopさん、
管弦楽曲の次は「協奏曲10選」でしょーか?

待てないので、とりあえず僕だけお先に少しリストアップします。
まずは小手調べに二つだけ・・・・


1.ブランデンブルグ協奏曲全曲(バッハ)

    リヒター指揮/ミュンヘンバッハO

 現在の私的な好みが強烈に反映しています。(^^;;
 やはり凄い演奏。速いテンポで、リズムのノリがすさまじく、
 異常なほどの生命の燃焼を感じます。

 これを聴くと、同じ若きリヒターがオルガンを弾いた、前奏曲
 とフーガ ホ短調 BWV548のフーガを思い出します。
 同様に、異常なほどの速いテンポの中で、天馬空を行くような
 スピリッツの飛翔を見せます。
 とにかくこの人、天才!
 この高揚感はヴァルヒャにもない。・・・脱帽!


2.ヴィオラ協奏曲ほか(バッハ)

    クスマウル指揮/ヴォルフラム・クリスト/
    ベルリンフィル・バロック・ゾリステン

 バッハにヴィオラ協奏曲?!
 いえいえ、これは、チェンバロ協奏曲第2番をクリストが
 編曲したものですが、バッハに新しい協奏曲が出現したほどの
 インパクトのある名演、名編曲だと思います。

 このCDはバッハの協奏曲の宝庫、チェンバロ協奏曲から
 原曲を創造的に復元した試みです。
 収録曲リストは下記の通り。

 @3つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調
 (原曲:3台のチェンバロのための協奏曲第2番BWV.1064)
 
 Aヴァイオリン協奏曲ト短調(原曲:チェンバロ協奏曲第5番BWV.1056)
 
 Bヴィオラ協奏曲ニ長調(原曲:チェンバロ協奏曲第2番BWV.169、49
               &1053――ヴォルフラム・クリスト編)
  
 Cオーボエとヴァイオリンのための協奏曲
         (2台のチェンバロのための協奏曲第1番BWV.1060)

ベルリン・バロック・ゾリステンは、BPOの首席コンサートマスター
を務め上げたライナー・クスマウルが、1995年にベルリン・フィルの
著名なメンバーを選抜して結成した団体です。

モダン楽器を用いながらガット弦、バロック弓で演奏するので、折衷的
という批判もありますが、演奏内容の面では音楽的にとても高い水準を
クリアしていると思います。

モダンなレストランで美味しいドイツ料理を腹一杯食べたような感じ。
栄養たっぷり体にえーよー!
               (レーベル:コッホ・シュバン)



From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/16 21:31

恐ろしい曲、マタイ

montさんのマタイ熱に感染したのか、今朝は昨日の続きで、
リヒターの79年録音マタイを聴きました。
(この病気はネットで感染する?)

最近ますます好きになりました、この録音。(^^)
junさん、共感してくださってありがとうございます。

3枚目からかけたら、いきなりニコレのフルートが響いてマティス
の痛切なアリア「愛ゆえに」が始まり、一挙に心を捕らえられました。
本当にこれは希代の名唱です。
ピアニシモなど心がこもり切っていて、しかもテクニックが凄い。

その後のアルトのアリアも名唱。とにかく歌の手練手管がすごいんです。
シュライヤー、Fディースカウ、サルミネンも見事!

僕の勝手気ままな琴線クンは、目下リヒターにぴったし照準が
合っているみたいで、感動の波が次々に襲ってきます。


さて、僕はマタイを聴いていつも感じることは、これはとても
重い曲だということです。(ツー・シュベアーという感じ)。
だからあまりひんぱんには聴けないんです。

それはなぜかというと、マタイは当たり前の曲ではなく、重大な
歴史的事実をありのままに歌った曲であるからです。

十字架につけろと狂ったように叫ぶユダヤ人達は、「血の呪い
が俺達と子孫に降りかかってもいい」とまで言いきりますが、
これは以後その通りになり、ユダヤ人たちのその後の歴史は
ローマ皇帝ネロの迫害など、迫害の連続であり、その頂点は
ご承知の通りナチスドイツによるユダヤ人大虐殺です。

歴史上ユダヤ人ほど迫害された民族はいないのですが、その
原因は聖書のこの箇所・・・救い主イエスを十字架につけた
恐ろしい事実に端を発するのです。

それを知って聴くとき、このドラマは作り事ではなくひと事でも
ない、のっぴきならないほど自分自身に関わってくる音楽で
あることが明らかになります。

その核心は、「イエス・キリストの受難は身代わりの死」である
ということです。早い話が十字架に付けられるべきはイエス様
ではなくて本当は僕達である、ということなのです。

自己中心という罪のために、すべての人間の結末は十字架
の死であり、永遠の滅びなのですが、それを見るに見かねた
神様ご自身が、「愛するお前の身代わりに、わたしが死にま
しょう」と、十字架についてくださった!

だから、嘲笑され、鞭打たれ、最後には裸にされて十字架に
掛けられる立場にあるのは、他でもない自分自身なのです。
その身代わりにイエス様がなってくださった。

僕はこういうことを考えながら聴くので、マタイ受難曲はとって
も重たい曲に感じられます。


>しかも、この人(グールド)は「作曲家の意図」なんかには目も
 くれないんですね。作品自体に内包されている(解釈の)可能
 性をとことん追及し、時として作曲者と鋭く対立する(例えば
 速度指定など)ことも厭わない。
 いわゆるグールド流「形式主義・構造主義」

とってもよくわかります。
今日はグールドのハイドンを聴きながら吉祥寺を歩きました。

ハイドンの乾いた抒情はグールドにとっても合いますね。
ピチピチと跳ね回るようなスタッカートが生命力に満ちている。
でもそれ以上に、晩年のグールドの心の深遠が見えるような
演奏でした。

dユニオンに行ったら、レコード芸術評論家の喜多尾道冬さん
を見かけました。のっそりと階段をあがってきた長身の紳士。
大きなソフト帽の下に油断なく目が光っていてハッとするほど
目立つ人です。LPの棚にまっしぐらに進み、なにやら一心に
物色しておられました。

From 葛の葉( Mail ) To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/16 21:08

BWV 1083

スタバート・マーテルの編曲です。

Thomas Jeffery 1993 KOCH 3-7237
Letzbor 1995 SYMPHONÍA SY 95139
Brembeck 1996 CHRISTOPHORUS 77186
Hengelbrock 1998 DHM 05472 77508
Gester 1999 Radio France TEM 316020
Rilling 1999 Hänssler CD 92.073
Leusink 2000 Brilliant 99376/5

一応こんなのを持っていますが、どれでも一度お聞き下さい。
マイナーなレーベルが多いですが、けっこう録音されています。

To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/16 20:31

今日の音楽

皆さん、こんばんは、juncoopどすえ。

montさんのマタイ熱、わかりますーー。あの音楽は、やはりバッハの最高傑作でもあり、全作品を集大成したようなものですね。

私は、誰がなんと言おうとも、リヒターの2回目1979年の録音を支持しますねーー。skunjpさんの言われるようにライプツィヒ楽派に帰ったような、ロマン的表現を 1959年の録音よりも気に入ってしまいました。冒頭合唱の「娘達よ、われらと共に嘆け」は1959年に比べてかなり79年の方が遅い、重々しいテンポとなりました。しかしあのテンポはこの受難という重い苦しみを表現する物語の開幕としては、ぴったりとする悲壮感あふれる演奏であります。


【今日の音楽】

●バッハ/カンタータ第198番【侯妃よ、さらに一条に光を】BWV198

ヘルマン・シェルヘン指揮
ウィーン・国立歌劇場管弦楽団/ウィーン・アカデミー室内合唱団

バッハのマタイとヨハネはとても感動するのですが、このマルコ受難曲の元曲となったと言われる、カンタータ第198番は、やはり受難曲となるにふさわしい音楽で、深い苦悩が伝わってまいります。それは、シェルヘンの演奏だからこそ、伝わるものであって、他の198番の演奏では、たぶん世俗の追悼カンタータとしか聞こえないと思います。



From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/16 11:48

「バッハ以外のお話」二題


(其の1)
マタイを聴いた後に何を聴くか?

約3時間の大作を聴いた後は、やはり30分〜1時間くらいの間は
じっと静寂の中で感動の余韻に浸っていたいものですが。

でも、そこであえて何かを聴くとすれば・・・

私のお勧めはペルゴレーシの「スターバト・マーテル」
いいですよー。
第一、ストーリ的には繋がっているので、そのまま次の場面に
入っていくみたいです。(第2ラウンド)

私の手持ちはアバド盤(ロンドン響のメンバー)
実は今回、コルボ盤マタイを買って分かったのですが、
ソプラノがどちらもマーガレット・マーシャルで一致\(^^)/


そこで余談ですが、
たしか楽長がこれ(スターバト)の編曲をやっていましたよね。
20世紀になってからベルリンの図書館で発見されたという・・・
(「お消しください、いと高き方よBWV1083」でした←今調べたばかり)

あいにく僕はまだ聴いておりません。


(其の2)
ハイドンの後期ピアノソナタ集(6曲)グールド

これは(これも)素晴らしいです。
グールド晩年の演奏ですが、そのお陰で当時として最新のデジタル技術で
録られていますから、とてもクリアーに楽しめます。

所々で見られる対位法的なパッセージの表現などは、相変わらずの
グールドらしい声部の自己主張における明晰さと躍動感が息づいています。
とても死ぬ直前(80・81年)とは思えないエネルギッシュな演奏!

何故かハイドンのオプチミズムとグールドのユーモアって相性が抜群。

これを聴くにつけ、
ああ、本当にこの人は「ピアノ弾き」として全く枯れることを知らぬまま
あの世へ逝ってしまったんだなあ。という気にさせられます。


バックハウスやケンプを指して「楽譜の裏まで読んだ巨匠」と言ったのは
確か中野雄氏だったと思いますが、
その点で言えばグールドこそは、とことん楽譜と向き合った音楽家です。

しかも、この人は「作曲家の意図」なんかには目もくれないんですね。
作品自体に内包されている(解釈の)可能性をとことん追及し、
時として作曲者と鋭く対立する(例えば速度指定など)ことも厭わない。
いわゆるグールド流「形式主義・構造主義」

グールドで「何、これ?」を感じる方には是非お勧めです。(笑)


さて今日は高橋尚子さんの東京国際〜ですか?
お天気になって良かったですね。


From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/15 23:26

ワールドカップ

女子バレーですが、日本は中国に負けました。

ここしばらく我が家ではバレーのTVが良くついていました。
僕はちらとしか見ませんでした。
嫌いなんです。勝ち負けの世界が。

勝つとか負けるというのはイヤなものです。
勝つと人間は高ぶり、負けると卑屈になる。
「高慢」と「自己嫌悪」のシーソーゲーム。

この世も勝ち負けの世界でイヤです。
仕事なんて全くそうですね。

でも、音楽には勝ち負けがありません。
(コンクールなんてものは論外!)

特にバッハの世界は他の作曲家以上に、勝ち負けの人間的世界を
超越した天的なものがある。

それが僕らをリラックスさせるのではないでしょうか。



From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/15 21:56

あばたもエクボ

>まあ、これ以上は申しますまい。
 そもそも悪口は苦手、人の魅力について語るのがmont 流の真骨頂。

montさん、賛成!!!

「あばたもエクボ」という言葉がありますが、僕らが演奏を好きになるって、
人を好きになるのと似ていると思うんです。

客観的に「あーだからこーだから」という価値判断の部分も、もちろんあ
りますが、それ以上に「理屈抜きに惹かれる」という、何か直感的なもの、
つまりビビッと来る部分も大きいのではないかと思うのです。

たとえば、僕らの奥さん、あるいは彼女を僕らが好きになったのもそんな
感じで、人から見れば若干「あばたもエクボ」的であっても、オレが気に入
ってるからいーじゃん、てなわけなのです。

ところが、奥さん、あるいは彼女のウイークポイントを、他人から客観的に
指摘されると話は別なんですね。
それこそ「ほっといてんか!」レベルの話であり、しまいにゃ血を見るのが
オチです。

それは、自分の愛する人の長所と同時に短所にも、日ごろ薄々気が
ついていて、それがやっと気にならなくなっているのに、それをあからさま
に指摘されると、当たっているだけに腹が立つというか・・・
「それだけは言わんといて」というか・・・
あ、なんで関西弁になるんやろ・・・

だから僕も、気に入らない演奏の悪口をなるべく言わないようにしてます。

( え?、よく言っているじゃない? ・・・ ヘイ、すんまへん )

この場を借りて皆様には深くお詫びをいたします ・・・・ (汗)


さてmontさんに触発されて、今日は久しぶりにリヒターのマタイ79年録音
を聴きました。

う〜ん、感銘を受けましたね。

リヒター最晩年の録音、フライブルク、ジルバーマンオルガンで録音した
パッサカリアにあい通じる世界ですね。
あれは何と言う大きな世界でしょう。
遅いテンポ、進まない音楽、フルストップの部分ではあえぐような感じさえ
がありますが、倒れる前の巨像の歩みといった、圧倒的な存在感を
示しています。それは死ぬ前にひときわ輝く精神の光といった趣です。

79年録音マタイを58年録音と比べると、確かに精悍さはありませんが、
リヒターが最晩年に到達した<ロマン的諦観>というものの魅力が滲み
出ています。

トマス・カントルの椅子を蹴ってライプツッィヒ派の伝統に反発したリヒター
が、なぜか晩年そこに回帰して、あのようなマタイを録れた!

そのことは、連綿と続いたトマス・カントルの伝統を、リヒター自らが一度
身を持って総括して見せた、ということではないかと僕は思っています。
つまりあれは、豊かで爛熟したライプツィッヒ派というものへの挽歌なの
でしょう。

コルボのマタイですか・・・今度良く聴いてみましょう。
実はまだじっくり聴いていないのです。

さて、juncoopさん、ジョン・オールディスですが、今朝聴きなおしてみると、
あれは僕が少年合唱と比べているだけの話であって、これだけ聴くと
なかなか良い演奏ですね。あれだけまとまって合唱曲が入っているのは
オールディス盤くらいしかないと思いますし。

このCDの後で、ピアノ曲の傑作のひとつ「主題と変奏」を聴きました。
フォーレ独特の苦味は薄く、とっつきやすいですが、滋味溢れる実に
良い曲です。
フォーレのロマン的なものと、感覚的な新しさが結びつき、それが変幻
自在のヴァリエーションの中に花開いています。

この至福の15分はユボーでお楽しみください。
エラートの廉価盤2枚組で出ています。

カップリングは夜想曲。ここにはフォーレの本質があります。
・・・苦甘い大人の味です。



From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/15 10:09

マタイの魅力、続々と新発見!


お早うございます。(ついさっき起き出しました)

フォー・レクの話題でしたか?
最近は聴いていないけど、いい曲ですよねー。

コルボは持っていませんが、skunjp さんのお勧めもあり
コルボ盤マタイは先週買いました(マタイ熱がぜんぜん下がらない)

実に堂々とした演奏ですね。一ぺんで気に入りました。
ソリスト陣もそれぞれに味わいがあります。

今回、マタイの異なる奏者の演奏をいろいろ聴き比べてみると、
いやー、出てくるワ、出てくるワ・・・
色んなところに魅力が隠れておりました。


たとえば「私のイエスを返せ」

ここは実に痛快ですねー。
バスの力強い叫びが一層引き立っています。(古楽テンポがいいです)

見よっ、見捨てられた息子がお前達の足許に
殺しの代金を投げ返しているではないか。
私のイエスを返せ!

金を突き返されてもなお、イエスを返そうとしない祭司長達。
彼等への痛烈な皮肉が込められており、
思わず・・・
「そやでオッサン、返したらんかい!」と一緒に怒鳴ってしまいそう

全曲中もっとも胸のすく場面ですね。

えっ、そんなの当たり前? 僕が知らなかっただけ?
そっかー、そりゃ知らなかった。(^^ゞ


From mont_54 To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/15 00:33

mont_54 落胆の「何、これ?」

みなさん一週間のご無沙汰でした。

掲題についてですが、僕なりに「何、これ?」を前から用意していました。
それは、ちとクラシックから離れますが、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」

昔、あれを聴いた瞬間「何やこれは?まるでブキャナンの猿まねじゃん?」
熱烈なサンタナファン(当時)としては、許せない心境になったものです。

ところが・・・
つい最近、あったのです。しかも「マタイ」においてなのであります。
それはリヒターの79年盤です。 何が悪いかですって?
あのアルト。あればかりは頂けません。

声が上ずって音程をはずしっぱなし。
まるで年末の「紅白」に初出場した新人歌手みたい。
シュライヤーのテナーも今一つ乗り切れていないし・・・

まあ、これ以上は申しますまい。
そもそも悪口は苦手、人の魅力について語るのがmont 流の真骨頂。

汚名挽回という訳ではありませんが、マティスは良かったです。
あの人は幾つになっても、声が可愛らしいし、艶がありますね(^^;


今週もほんとに疲れました。(先週も似たようなこと言ったみたいですが)
でも、今度は一週間も空けずにまた来ます。

To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/14 22:23

週末にホッと一息、今日の音楽

皆さん、こんばんわ。

嵐のような1週間も終わり、やれやれ金曜日の晩は、ホッコリしますね。

今日は、ヘンデルの作品3と6、フォーレの声楽作品を聴いております。

★skunjpさん

「「ラシーヌ雅歌」「小ミサ曲」「タントゥム・エルゴ op.65-2」
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」等・・・・もの凄く癒されます。


という話を見まして、さっそく手に入れてみました。
ところが、CDは、skunjpさんが、いまひとつとおっしゃるジョン・オールディス、まあ上記作品はよいので、とりあえず聴いてみます。


【今日の音楽】

●ヘンデル/合奏協奏曲作品3全曲、作品6−1〜6

マックス・ポンマー指揮ライプツィヒ新バッハ合奏団
ズスケ、パルム(vn)シュミット(vc)ベルンシュタイン(cem)

作品3の協奏曲は、もともと私自身、過小評価していたのですが、久々に聴くとなかなかよいですねーー。作品6のように重々しく、深みにはかけますものの、バッハのブランデンブルク同様に色彩豊かで、優雅な音楽に好感が持てますね。リヒター盤の強靭で緊張感のある演奏を聴いてただけに、ポンマーの演奏はかなりリラックスして聴けます。特に3番のフルート協奏曲や、4番などはかなりよいですね。作品6については当初の初演どおりオーボェが入っている点と、やはり古楽器の奏法を意識したモダン楽器による演奏で、いままで、リヒター、カラヤン、レーマン、マールグラフ、パイヤールなどで聴いてきた私にとっては違和感のある演奏です。ガチガチのドイツ的な演奏を聴いていた事によってちょっと慣れるには時間がかかるようです。


●フォーレ/ラシーヌ雅歌、小ミサ、アヴェ・ヴェルム・コルプス他

ジョン・オールディス指揮グループ・ヴォカール・ド・フランス

ラシーヌ雅歌をはじめとするフォーレの音楽を気に入ってしまうのは、やはりバッハ同様に教会音楽であり、古くはグレゴリオ聖歌やルネサンスの音楽の影響があるフォーレならではのものがあります。
バッハとフォーレ・・・。時代や国は違いますが、共通して惹かれる音楽ですね。



From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/12 17:28

いやされるフォーレ

juncoopさん、皆さん、こんにちは。

今日はとても仕事が忙しく頭が疲れ果てました。
で、ちょっと息抜きを・・・

>やれやれ毎日バタついております。
 なんせ、私は、本業+マンション管理業務+保険代理業務を兼務
 してますので、いずれ過労のために・・・なんて思ったりもしますが、
 いろんな仕事がありますので、弱っておりますねーーー。

junさんもお忙しい身ですね。過労・になんてならないように
お互いに気を付けましょう。

倉本聡の「北の国から」再放送ですか。
昔はよく見ました。良いドラマでしたね。でも僕はほとんどTVを見
ないので、これも見ないと思います。
そんなヒマがあったらCDを聴きます。(^^;;


フォーレの話題はツボですねー。(^o^)

レクイエムは、かつて僕もクリュイタンスを持っていましたが今は
なぜか持っていません。何でだろー?
これは、ときどき聴きたくなる名演ですよね。

現在良く聴くCDは、第2稿(1893年版)によるヘレヴェッヘの演奏です。
フルオケ版と違ってしめやかですが、意外と艶っぽい面もあります。

その他はコルボが好きです。
ボーイソプラノが清らかでグー。

僕がレクイエム以上に好きなのは合唱曲です。
「ラシーヌ雅歌」「小ミサ曲」「タントゥム・エルゴ op.65-2」
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」等・・・・もの凄く癒されます。

昔友達から貸して貰ったLPのカセットダビングで、フォーレ合唱団と
いう少年合唱団の演奏を持っていますが、これが現在一番好き。
少年合唱は清冽で天国的。ぜひCD化して欲しい。

ジョン・オールディス指揮/グループ・ヴォーカル・ド・フランス
というのも持ってますが、前記に慣れた耳にはちょっと・・・

かえって、ジェレミー・サマーリー指揮/オックスフォード・スコラ・
カントルム(ナクソス)や、
デイヴィッド・ヒル指揮/ウェストミンスター大聖堂聖歌隊の方が好き
ですね。

※106番との共通性。なるほどー。
 今朝は久しぶりにリヒターの82番を聴きました。
 冒頭の弦合奏とクレメントのオーボエを耳にしてノックアウトされ、
 Fディースカウの語りの極致のような歌唱を聴いた日には恍惚状態で、
会社なんぞには行きたくなくなりました。(^^;;

おや、いま地震だ・・・


To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/11 21:44

今日の音楽

皆さんこんばんわ。juncoopです。

やれやれ毎日バタついております。

なんせ、私は、本業+マンション管理業務+保険代理業務を兼務してますので、いずれ過労のために・・・なんて思ったりもしますが、

いろんな仕事がありますので、弱っておりますねーーー。

最近は、バッハをはじめとする音楽は、あまり聴いておりませんのですが、12月1日から地上波デシタル放送とかで、12月16日から倉本聡の「北の国から」が再放送されることもあって、楽しみですね。それまでに、大阪方面はアンテナの取替えと、チューナー取付けが済むんでしょうかね??

ところで、「北の国から」は、フォーレ/夢の後に や、ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ 、ドヴォルザーク/新世界 なんてかかりますから、はまっております。

北海道の富良野「麓郷」なんて、一度行ってみたいですねーー。都会で仕事なんてやってますと、たまには田舎で生活してみたくなるのは、やはり贅沢なんでしょうか??



【今日の音楽】


●フォーレ/レクイエム

アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団

エリザベート・ブラッスール合唱団

ロス・アンヘルス(S)フィッシャー=ディースカウ(B)

1962年/EMI

数あるフォーレのレクイエムの演奏の中でも、歴史的名盤と言われるだけに、かなり優れた演奏である。他の演奏、例えばコルボの指揮したものとか、ジュリーニが指揮したものを聞いても、クリュイタンスの演奏は全く違った音楽に聞こえる。フォーレのレクイエムには、怒りの日や涙の日はなく、「甘き死よ来たれ」という感じで、祈りを込めた演奏でもあり、甘く切なく、哀愁も感じさせる音楽となっていて、非常に美しい。それはバッハカンタータ第106番「神の時」を思わせる。


From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/09 12:42

翼の生えたオルガン

昨日は汗ばむほどのポカポカ陽気、そして今日は肌寒い曇り空・・・
全く猫の目のように変わる今年のお天気には付き合いきれません。

さて、今朝は久々にオルガンによる、コラール・パルティータを聴き
ました。

コラール・パルティータといえば、「ようこそ慈悲あつきイエス」
BWV768が有名ですね。これは素晴らしい名曲ですが、個人的には
「おお神よ、慈しみ深き神よ」BWV767の方を好んでいます。

いずれもバッハ17歳前後の若書きでが、ハイティーンの作とは思え
ない出来栄え!(まあ、カンタータものっけから素晴らしいですが)

ドイツのオルガン音楽の伝統にバッハらしい天才のひらめきが交じり
合って、古雅な中にも味わい深い曲になっています。

BWV767は、オットーボイレンの三位一体オルガンをリヒターが弾い
たビデオをuedaさんに頂いて、時々見ますが、これは実に霊的な
素晴らしい演奏ですね。

しかし今朝はリヒターではなくコープマンのCDで聴きました。

コープマンの魅力は<オルガンに翼が生える>ということでしょうか。
ドイツ伝統の重い奏法から解き放たれたコープマンの新しい奏法は
インスピレーション豊かな装飾と相まって、オルガンに羽が生えて
宙に舞うような浮遊感をかもし出しています。
(最近、「浮遊感」がはやっている?)

それに加えて、三位一体オルガンの素晴らしい事、リエップという
ビルダーの作ですが、余力に満ちた大オルガンが、ソットヴォーチェ
で歌うのを聴いていると、ゾクゾクしてきます。

コープマンのストップの選択がまた多彩かつ的確で、新鮮な中にも
微妙な味があり、なかなか聴かせますね。

三位一体オルガンは名器として有名で、録音も多く、たとえばレオン
ハルトなども録音していますが、マイクセッティングが難しい楽器なの
かボーボーした感じでした。

それがこのテルデック/コープマンの録音は、澄み切って奥深い雄大
な音で、名オルガンの真価を明らかにしています。

ちなみに三位一体オルガンの建造費は今の邦貨に直すと、1億円
近いとか! まさに楽器の女王ですね。


※この2日ほどで聴いたCD

・ヘンデルのチェンバロ組曲/中野振一郎

・フランス組曲/ドレイフュス

・ゴールドベルク変奏曲/コープマン

・平均律第1巻/テューレック

・フーガの技法/グールド

・ドイツオルガンミサ/コープマン

  ・・・気がつくと、ほとんど鍵盤曲でした!

From skunjp To http://machikado.gaiax.com/home/juncoop/main at 2003 11/08 16:55

発表「何、これ?」大賞!

さて、montさんのリクエストにお応えして、skunjpの選ぶ、
「何、これ?」大賞の発表です。


それは、< リヒターのカンタータ集 全26巻 >

ごく最近の感想です。
昔は大好きでしたが、古楽派以来敬遠していたリヒターのカンタータ。
しかし、つい2週間ほど前、耳を澄まして聴いてみたところ、

「何、これ?最高じゃん!」と・・・・うなってしまいました。(^^)

特にミュンヘンバッハ合唱団の、「シロウト丸出し炸裂パワー」が従来は
苦手だったのですが、今は「そこがいいじゃないか!」という感じなのです。

・・・つまり、あそこに<真実>がある。

人間って本当の事を真面目に話すときには、どこかナリフリかまわず、
ってとこがありますよね。それをキレイにまとめちゃうと、どこかうそ臭く
なってしまう。

ミュンヘンバッハ合唱団は、リヒターが自分でビラを撒いて集めたシロウト
合唱団です。普通のおじさん、おばさんが集まって、ベルカントではない
日常的な地声で歌っています。そこに作り物ではない、真実なものを感じ
るのは僕だけでしょうか?

それが、リヒターの特訓によって一糸乱れぬアンサンブルを獲得したわけ
です。これはまさに鬼に金棒!だからこの合唱団が、たとえば怒涛の合唱
フーガで迫ってくる様など、さながら天使の大軍団のように圧倒的ですね。

今となってみればリヒターのカンタータ26枚は僕の宝モノです。

さて、リヒターといえば、あのリズム感。
彼のリズム感にはある種の霊的な力を感じます。
「霊的な運動」というか・・・

そして、リズム感といえばグールド。

今日もイタリアンアルバムからバッハの若書き「アリアと変奏」を、グールド
とテューレックで聞き比べました。

グールドの演奏は必ずしも魅力的とは言えないこの曲を、ひとつの味わい
深い構築物として僕らの面前に展開させます。それは特にリズムの面にお
いて、人間の営為というより、それを超えた不思議な力を感じさせる。

このことはたとえば、分子レベルにおける規則的な電子の運動のように、
(物理学は門外漢ですが)何か自然に音符たちが、ある法則のもとに集合
して、ひとつの音楽的構築物が立ち上がるような感がある。

これを別の角度から見ると、動かしえないタイミングでもってなされる打鍵か
ら、人間離れしたハガネのような強靭さを持った音像が生まれ出る、という
ことなのです。・・・しかもそれは非常に即興的になされたように聴こえる。

これがテューレックの場合、それはあくまで人間の営為なんです。
とても優れた演奏ですが、どうしてもそうでなければならない打鍵のタイミン
グというよりもっと流動的で、その時々に生起する人間的なるものの発露、
なんですね。

人間離れしていると言えば、ヴァルヒャのオルガンコラールにもそれを感じ
ます。あれはまさに天体の運行のように人間界を超えたある力によってな
された演奏じゃないでしょうか。

・・・さて本日のまとめです。(^^)

僕にとってリヒターのリズム感は「霊の運動」。
グールドのリズム感は「分子の運動」。
ヴァルヒャのリズム感は「天体の運動」。

いずれも人間離れをしている点で、この3人は僕にとって、「バッハ3大使徒」
とでも言うべき存在です。

・・・あれ、だいぶ本題から離れてしまった・・・(汗)

皆さんの、「何、これ?」大賞は何でしょう?


※葛の葉さんの「コカコーラ説」よくわかります。お見事です。